今日もお越しいただきありがとうございます。
ご質問をいただいたのですが、たまたまちょうど取り掛かっている問題集があったので、タイムリーだと思って考えてみました。
ご質問の内容は、「受験生を教える英語の先生は難関大学の和訳を模範解答のように日本語にできるのでしょうか」という内容です。
私はいわゆるイレギュラーな先生で、目の前にあるやるべきことを必死でやっても、常に自分の英語力に自信のない人間なので、私がお答えすべき内容ではないと思いますが、いつものとおり、一緒に考えることはできると思います。
私はそのあたりにたけている予備校の先生でもないし、去年のように高校三年生を担当していないので、今年はいわゆる「英文解釈」を教えていません。なので、受験英語の問題集をやらなくて済んでます。→けっこううれしいー。やっぱりわざわざ好んで難しい構造のものを集めたものをやりたいとは思っていない自分がいたりします。わはは。それよりは全体を見て味わうほうが好みです。
英語の構造をとる練習はとても大事なことで、それを日本語に落とし込むのは時間がかかるけど、落とし込まないとしても、構造をとらえることは力になると私は思っています。
去年は英文解釈を教えていたので、使っていた教材とその上のレベルのものを実際に自分で解いて答え合わせをして、教えるものは口頭で説明できるようにして、授業に挑んでいました。
一方で、毎日ニュースと小説をだいたい1週間の平均でいうと4、5時間聴くのが習慣になっています。今は大学院がないので、ドラマや映画を観る時間もなんとか捻出しているので、実際はもっとです。その中に、難しめの英文、例えば分詞構文や関係代名詞でつないで、何行にもわたるという文章が出てくるかというと、
あまり出てこないと思います。
勉強記録からもお分かりになるように、私の普段の取り組みでは、この直解の力を養うほうが強くなる傾向があります。映画を観てそのままわかろうとする、小説をきいて映像を描こうとするのはそこの力ですよね。やり方うんぬんは別として、それが自分が一番伸ばしたいところなので、自分はそれでいいと思ってやっています。
英語圏で英語で生活する日本人がこれらの英語を正確に日本語に直せるか?音の関連する英語に関しては特に直解の理解というものがあるので、そうでない私がなんともいえる立場ではないのですが、どうでしょうか?
だからといって、英文解釈がいらないとは言っていません。
幹の部分で構造をわかることを超えて前から読めるようになると、伸びも違うと思います。例えば、英検1級で読解問題がどうしても攻略できないのは、この力によるところが大きいのではないかと思います。ここで点数を短期間で稼げるようになる人の特徴は、あくまで私の想像ですが、受験英語で鍛えられた方々ではないでしょうか。特に予備校ではSVOCまでの構造を叩き込める印象があります。高校ではそこまで完成させるのはレベルが一番上じゃないと難しい。まず文法で品詞の意識を強くさせないといけないけど、そこまでなかなか完成しないのが現状。
偉そうにいうつもりは全くないのですが、この構造をとれる力、精読と、前から読んで直解する力で速度を上げていくことがカギではないかと思います。スラッシュリーディングだけではやっぱり頭打ちで、英文解釈だけでは、速度が上がらない。自分がやってきて、思ったのは、この両輪がやっぱり必要なのではないかということです。
両方あればいいと思うのは、英文解釈や語法を語れる人がみな映画字幕なしでみたり、リスニングができるかというか、かなりのEnglish speakerかというと、やっぱり別腹。
そして逆の条件で、構造をきちんととって、正しい日本語にできるかというと、やっぱりその訓練が必要だと思います。
英語ができるってぼんやりとしたコンセプトがなんだかおかしい気もしますねえ。
ほんと、私が語る立場じゃないと思うのですが(汗)
でもなんでなんとかお答えしようとしているかというと、自分が今専門書を読んでいて、毎回訳をしないといけない状態になっています。
これがかなり苦しい。やっていて、英語の勉強してるのか、日本語の使い方勉強してるんだかわからない気分になってくるんですが、
要は、中身を深く理解しないといけないための作業をしているわけです。
もっと言うと、英語、日本語ではなくて、専門の勉強をしている。
で、今は他の授業に追いまくられる時間を少しでも、専門の、古くて、硬くて、とってもアカデミックな英語と格闘するのを少しでも楽にしてくれないかと、お友達が教えてくれた問題集をやり始めたところだからです。
しかし、これをやる時間で、課題を進めたほうがいいのではないか?というせめぎあいの中でやっています。
いや、姉さん、面白いけど、難しのもありますー。模範解答に訳抜けがある?あれはわざとかなあ。
私は伊藤先生(英文解釈教室)育ちではなく、どちらかというと、やり直し英語からOJTを経ての竹岡先生本育ちなのですが、(教えるときに圧倒的に竹岡先生のテキストを多く使っていたので)冬に竹岡先生の一番難しいと言われている英文解釈本の何巡目かをやったので、取り扱っている英文に興味をもったのもあって、新しめのこちらをやってみようと思って購入しました。仲良くしていただいている人と同じものをやるのもうれしいし。
これで、少しは今取り組んでいる英文と仲良くなれるといいのですが(汗)
で、日本語の文の展開になってしまいましたが、
「模範解答通りにはならない」です。だから模範解答って言うんじゃないですか?
自分で日本語してみて模範解答のような日本語にはもちろん全部ならないです。少なくとも私は全部ならないです。難易度が高ければ高いほどそうなります。そこで英語力がないのか、日本語の選択の問題かの違いはあると思います。なので、この部分に関しては自分の力にあったものを選んでレベルをあげていったほうがいいと思います。リスニングでもそうですが、やっていて、ちょっと負荷のかかるものがいちばんいいような気がします。
訳をよくする方はもう重々承知だとは思いますが、英文の中の単語の日本語を選ぶときにまず選択が人によって違う。そして、語尾の処理をするのも難しく思います。で、日本語にしてみて、どうもいびつだなとなると、そこからきれいな日本語にするのがプロなんだろうなあと思います。私はそのプロではもちろんないので、
大事だなと思うのは、
構造を見抜けることです。SVがどれかをはっきりさせる作業が大事だと思ってやるので、SVそして、その中のS'V'、そして副詞句、形容詞句、名詞句、もしくは節をはっきりとさせることに意識を向けることが大事かと。授業で教えるときは特に。
でも普段英文を読むだけの時はそこまでしません。前から読んで意味が取れるものも多いですからね。語彙力とかのかけあわせになってきます。
ご質問の方は自分の解答と模範解答のギャップに悩んでらっしゃいますが、すこしずつ難易度をあげて、上で言った「構造がとれる」英文のレベルを少しずつ上げていく作業が大事になってくると思います。
やり方のひとつの方法ですが、自分が書いた日本語が多少違っていても、ちゃんと構造がとれていたらよしとして、「おお、模範解答やっぱりすばらしいわ」とみて、解答を頭にいれた上でもういちどその英文を日本語してみてもいいかもしれません。2回目でもやっぱり模範解答通りの日本語には全部ならないはず。
模範解答通りよりも大事なのは、たとえば、前述の、構造をきちんととらえているかと、無生物主語の処理とかになってきます。名詞を動詞っぽく訳さないといびつになるとかの、言語の違いがありますものね。
それと言語自体を専門としている人は、強いです。あと、辞書と親友の人とかも。
もうおわかりのように、授業で強調しないといけないのは、「きれいな日本語」ではなくて、
構造を説明することだと思います。
説明するのは口頭なので、扱う英文を何度も塊ごとに、そこから広げていって、日本語で口頭訳何度もしてみてくださいね。
自分で考えただけなので、これが正しいのかは何ともだし、こういうたぐいのことは予備校とかの先生とかの方がのほうがたけてらっしゃると思います。すみません。
こういうのはブログを書く中でもとびきり時間がかかります。ひいいい。これで儲けているわけではないので、このへんでお許しください。お答えになってなかったらすみません。あ、最近よく思うのは、ブログが廃れてきているのもこのあたりなんじゃないかなと。時間がかかる割には読まれなかったりとかしますしね。けっこう全部読まれてない?と思うこともあります(笑)全部読んでもらえる文章を書くのはとっても難しい。まあ、へたなりに文を書くのが好きじゃなかったらここまで続いてないと思います。
時間かかったので、ご質問者以外の方々にもお役に立つことを祈ってます。
アイロンたまってるからいまからアイロンかけまーす。
読んでいただきありがとうございました。
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