英語読書(耳読書No.38)日記 Breaking Night (Audible)

Breaking Night
Breaking Night
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写真は日本アマゾンのPB版です。実際にはaudible. Breaking Nightでダウンロードしました

Author :Liz Murray
When: September 29th ~ October 5th 2012
Category:Biographies & Memoirs
Length:14 hrs and 13 mins  (432
pages )

Total recommends:★★★★★
Difficulty:
★★☆☆☆
(耳読書としての難易度です)
Story:★★★★☆
Can't-sleep-degree:★★★☆☆
Romance-packed-degree:☆☆☆☆☆
Adventure-packed -degree:☆☆☆☆☆
Mystery-packed-degree:☆☆☆☆☆

2012年読書合計74冊目 (目読書+耳読書+裏読書)

ホームレスからハーバード大学へという切符を手にした少女を支えたもの
それはやっぱり「愛情」でした。

まずは本インタビューから。いくつかありますが、これいいと思います。英検のリスニングにも!


「ホームレスからハーバードへ」って日本できいても「おお、すごい」と思いますよね。きっとアメリカ人は私たちより数倍驚愕したんじゃないかなと勝手に想像してます。同僚のアメリカ人にいうと「おお、それはすごい」とやっぱり驚いていました。きっとその「すごい」は私の数倍。

普通ホームレスであるという状態がまず日本では考えられないですよね。この著者の両親はコカイン中毒者で、父親が刑務所に入っている間は確か母親と一時ホームレス状態で、実際に単身ホームレスになるのは10代後半の数年間です。その間に彼女は高校に通い直し、複数の友人の家に親が寝静まった頃に内緒で部屋で数時間寝かしてもらい、時には電車や駅で過ごし、必死で高校卒業資格を獲得します。

普通ぐれて、麻薬中毒、売春と行ったルートをたどらなかったのは、母と同じ道をたどらないようにしたから。反面教師としての母親の存在があったからですね。お母さんは結局若くしてエイズで亡くなられたんですが、著者とそのお姉さんはほとんど育児放棄状態で育ちます。

ではなぜ、コカイン中毒で、エイズにかかり、毎晩ハイになり、自分たちの食べる食料さえもコカイン代にかえてしまう親をもちながら、こうなれるのか?

答えは簡単でした。

主人公はいつも母親から言葉で愛情をたくさんうけていたからです。"I love you."をきき続けて、感じ続けてきたら。愛されているという実感があったから。

ここまでのどん底からはい出ることは、皆ができることではありません。だから、この著者の話をきいているととてつもない強さを備えていると思います。

私たちはぬるま湯の中、10代の子供がこんな状況になることなかなかありえないかもしれないけれど、彼女の半生からたくさんのことを学ぶことはできると思います。

内容はものすごくスレートで変化球まったくなし。どれだけひどい状態であるかも、道を踏み外そうになる瞬間、ごみを食べたりとか、プライベートなことも赤裸々に書かれていて、その率直さに驚きます。

英語はかなり読みやすいものだと思います。著者自身の朗読なので、最初慣れるまでは速めに感じましたが、慣れてきてききやすくなりました。時折、両親とのシーンや最後の方の感動的なシーンでは、著者の声がかすれます。そこでかなりぐっときます。いくつか映像を見たんですが、この人はたどってきた道が道だけに、泣きながら読んだり、話したりではないようなんですが、抑えた中にもエモーショナルにさせてくれる何かがありました。

私がこの本を読み終えた後で考えたのはやはり自分の一人娘のことです。

いつも、「大好きよ」「どんなあなたでも大好きよ」「ありがとう」「ママの娘でありがとう」をかかさず言うように心がけてきました。言葉とともにたくさんのハグも。

それが全く間違っていなかったのだということを確信できてよかったです。言葉にしないで、厳しいことばかりを言って「愛情は感じるもの」という感覚で育てない。簡単なその一言がその人間に自信と勇気をあたえ、のちに彼女を支えてくれる「友情」に共感できる人間になれる。貧乏でも、教育がなくても、人間にはそれが一番大事であるということを教えてくれる本でした。

そして著者がこの人生を選ぶことができたのも、やっぱり「学校」「先生」との出会い。
先にも書いたように家族と呼べる「友人」との出会い。

人は一人で生きていけると思ったら、大間違いで、こころを支えあって生きていけるものなんだという基本的なことをストレートに感じることができます。

この本は教え子たちにも知ってほしいとも思いました。学校の図書室にある翻訳版をぜひ手にとって読んでほしい。そして、彼らにとって微力でも、ほんの一瞬でも、著者が出会った先生たちのような「まっすぐに自分をみてくれる先生」になれたらと思いました。
ブレイキング・ナイト ホームレスだった私がハーバードに入るまで
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自分の子供にも、教え子たちにも、これからも「大好き光線」をあびかせさせようと気もちを新たにした本でした。